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虫歯治療は「削って詰める」時代から、「守って育てる」時代へ

〜ミニマルインターベンション(MI)の考え方〜

「虫歯=削って詰める」
このイメージ、まだ根強く残っていませんか?

たしかに一昔前までは、虫歯は削って金属を詰めるのが一般的でした。しかし、近年は“歯をなるべく削らない・抜かない”という考え方が広まりつつあります。
その背景にあるのが「MI(Minimal Intervention/ミニマルインターベンション)」という治療方針です。

これは、歯や歯の神経をできる限り残すことを第一に考える治療哲学で、欧米を中心に普及し、現在では日本でも注目されています。


■ 虫歯は初期なら「削らず経過観察」も可能に

虫歯は「CO」「C1」などの段階があり、COやC1といった初期の虫歯であれば、削らずに再石灰化(自然修復)を促すことが可能です。

再石灰化とは、歯の表面にできた小さな穴を、唾液中のカルシウムやリンが補修してくれる現象。
この再石灰化を助けるために、

  • フッ素塗布

  • 食生活・間食の見直し

  • 丁寧なブラッシング指導

などを組み合わせて、削らずに虫歯の進行を止める治療が行われています。


■ 削る場合も「最小限にとどめる」のが基本

進行した虫歯では、やむを得ず削る必要がありますが、MIの考え方では「虫歯になった部分だけをピンポイントで除去する」ことを重視します。

そのために:

  • 高倍率ルーペやマイクロスコープによる精密診療

  • 必要最小限の切削

  • 歯にやさしい接着材や詰め物(コンポジットレジン)の使用

など、歯の健康な部分を極力残す方法を選びます。削れば削るほど歯は弱くなり、将来の再治療・抜歯のリスクが高まるからです。


■ 根管治療や抜歯も「最後の手段」として

神経を取る根管治療や、歯を抜く処置は、どうしても避けられないケースもありますが、MIの観点からは「最終手段」として考えます。

近年では、

  • 神経をなるべく残す「生活歯保存療法」

  • 感染部分だけを除去し、無菌状態に保つ精密根管治療

など、歯をできるだけ残すための技術も進化しています。


■ 「早期発見・早期治療」こそMIの第一歩

MIを実践するには、虫歯を進行する前に発見することが何より重要です。

そのためには:

  • 定期的な検診(できれば年2~3回)

  • 生活習慣・ブラッシングの見直し

  • 小さな症状でも相談する習慣づけ

が非常に大切になります。


■ まとめ:歯は削れば削るほど寿命が短くなる

歯は、一度削れば元には戻りません。そして、削る量が多いほど、再治療を繰り返しやすくなり、最終的には抜歯につながってしまうこともあります。

「削る」「詰める」よりも、「守る」「育てる」治療がいま求められています。
MIという視点で、“できるだけ自分の歯で一生過ごす”ためのサポートを私たちは行っています。

「虫歯かも?」と思ったら、早めにチェックを。
早期発見・予防のための定期検診も、お気軽にご相談ください。

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