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唾液力の低下で発症する病気について
1.むし歯
歯の表面のエナメル質はむし歯菌などが作り出す酸によって溶かされて(脱灰)、その後唾液がもつ作用によって、自然に元の状態に戻る(再石灰化)が起こります。
歯は脱灰と再石灰化を常に繰り返しています。
唾液の力の低下によって脱灰が促進されるとむし歯が進行しやすくなります。
2.歯周病
口腔内の細菌のバランスが崩れることや加齢の増加によって誘発されます。
特に重要なものは歯周病菌などの悪玉菌にくっついて粘膜への付着を防御する唾液中のIgA(免疫グロブリンA)という抗菌物質です。
ただし、歯周ポケット(歯周病によって生じる歯ぐきの溝)が深くなるとIgAが歯周ポケットの奥までとどかなくなり、粘膜の免疫の効果が弱くなります。
3.動脈硬化
唾液にはラクトフェリンやメラトニンなどの抗酸化作用をもつ成分が多く含まれ、細胞のサビと言われる活性酵素を除去します。
また、傷を治す作用や抗血栓作用をもつ成分も複数存在しています。
4.誤嚥性肺炎
唾液の分泌量が十分でないと食物がスムーズに喉を通らず間違って気道に入り込む誤嚥が起きやすくなります。
また、IgAなどの抗菌物質、酸性に傾いた口腔内を中性に戻す重炭酸塩などの成分が不足すると食物中の悪玉菌の活動を抑制できず、菌がそのまま気道から肺に侵入して炎症を起こしてしまいます。
5.大腸炎
抗菌物質のIgAは口腔だけでなく、食道、胃腸、大腸などの消化器官も守っています。
このため、唾液中のIgAが減少すればウイルスや悪玉菌が腸へ侵入して増殖しやすくなります。
そうなると、通常は善玉菌によって保たれている腸内フローラのバランスが崩れて炎症を起こすリスクの高くなります。
6.ガン
西洋わさびなどに含まれるペルオキシダーゼという酵素は人間の唾液にも含まれています。
この酵素は食物中の発ガン性物質を作る活性酵素を抑制することが最近の研究で明らかになっています。
つまり、唾液力が低下すると発ガン性物質がストレートに体内に入り込んでくる危険性があります。
井高野あおぞら歯科
大阪市東淀川区井高野3-2-40
06-6827-1919
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